2020年3月に公開された映画「Fukushima 50」は門田隆将著のノンフィクション書籍「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を原作として、東北地方太平洋地震で起きた福島第一原子力発電所事故を題材に描かれた作品です。
原発事故に対応し奮闘し続けた50名の作業員たちの姿がかなり忠実に再現されたヒューマンドラマでもあります。
今回は映画「Fukushima50」がひどくてつまらないという意見や泣けるとの感想などについてご紹介したいと思います。
Fukushima50のあらすじ
【Fukushima 50(ネタバレ)】手紙を当てた伊崎への思いを考察!遥香の励ましが与えた影響は?米軍援助の真意に迫る – https://t.co/1qGDcYL3hb pic.twitter.com/8Uxom36gMv
— シネマノーツ (@cinema_notes) September 30, 2020
2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0の最大深度7という地震が起こり、巨大津波が発生し、福島第一原子力発電所が被害を受けます。
津波によって浸水被害を受け、全電源を喪失(ステーション・ブラック・アウトSBO)。
冷却機能を失ってしまったことで、原子炉はメルトダウン(炉心溶融)してしまう恐れが出てしまいます。
メルトダウンしてしまえば、かなりの被害がでてしまうため、作業員たちは最悪の事態を免れれるため奮闘していくことに。
原発内に残り原子炉制御を試みる伊崎らと緊急事態本部と統括する吉田。
本店や官邸とのやり取りに苛立ちを覚えながらも現場は混乱し、状況も悪化していくことになってしまいます。
このままでは、被害の範囲は半径250キロメートルに及び東日本の壊滅の危機に陥ってしまうため、人々を非難させ、残された手段である「ベント」を試みます。
ベントは作業員が原子炉内に入り圧力を降下させる直接行わなければならない作業。
危険を伴う作業ですが、最悪の事態を免れるため作業員たちは命をかけて挑んでいくというストーリーになっています。
Fukushima50はひどくてつまらない?
Fukushima50はひどくてつまらないという意見もあるのでしょうか?
専門用語が難しい
Fukushima50みたけど、あれは解説付きで見ないと理解できないと思うし、ちゃんと描かれてない部分を無視できる人じゃないとただのひどい映画なんだろうなー、と思う。終盤の避難所の描写とか、綺麗事で済ませてる点はたくさんあった。
— ⑅̌̈ (@yn_2a) March 11, 2020
この映画に出てくるセリフの中ではSBO(ステーションブラックアウト)や原災法10条、メルトダウン、ベントなど難しい専門用語がたくさん出てきます。
その専門用語の意味が分からず、映画の内容がいまいち理解できないという人もいるようです。
ちなみにそれぞれの用語を簡単に解説すると・・・
・原災法=原子力災害対策特別措置法第10条
・メルトダウン=炉心溶融(ろしんようゆう)
原子炉の炉心が高温になり,融点をこえて溶融すること
・ベント=原子炉圧力容器内の圧力が急上昇した際に、内部蒸気を放出し爆発を防ぐ方法
聴いたこともない難しい言葉ばかりですよね。
私も映画を見ながらセリフの意味がわからず、どのような状況になっているのか内容を理解できないシーンも多々ありました。
危ない状況になっていることは推測できましたが、やっぱり意味を理解したほうが実際の原発事故の実際の状況を理解できます。
専門用語を理解したうえで、2回見てみると映画に入り込めるのではないかと思うので、是非見てみくださいね。
吉田所長を美化していてつまらない
原発事故の解決のために国や本部との調整役として登場している吉田昌郎福島第一原発所長。
国・東都電力本部と現場との間で奮闘し、原発事故の対応に奮闘していきます。
その吉田所長が美化して描かれていると批判もあるようです。
実は津波シュミレーションでは防波堤補強が必要だったにも関わらず、工事をしなかったのは、この吉田所長だったということのようなのです。
吉田所長はたまたま役回りで当時現場にいた人だけれど、元々本社の背広組で、事故の数年前に17メートル級津波シミュレーションがあり堤防補強工事をするべきかどうかの会議で補強案を(おカネがかかりすぎると)握りつぶした本人なのです。ツケが回ってきた人なのであの人を美化するのは違うのです。
— ono hiroshi (@hiroshimilano) March 9, 2020
つまり、事故の原因を作った責任者の1人なのに、どうして英雄化された描写になっているのか?
そういう思いもあるようですね。
しかし、これは映画として見る人たちの心に響く作品として作り上げられており、作り手側の
思いもあり仕方がないのかもしれません。
泣けるという感想
中には批判的な感想もありましたが、映画を見た多くの人の感想は、原子力事故で命がけで戦ってくれた作業員たちの姿に泣けた・感動したという意見も多数ありました。
リバイバル上映鑑賞。3.11の映像は今でも避けるのになぜかこの映画を見たいと思って見てきた。開始すぐに心臓がバクバクしたものの最後まで見られた。電力マンの矜持と覚悟が豪華なキャストで紡がれた良い映画。続く現実はあるとしてもあの日命懸けで踏ん張った人がいたことは泣けた。#fukushima50
— こちじゃん (@ma2yome) July 18, 2020
fukushima 50泣けた。そして助けてもらったんだなって、あらためて感謝した
— ベガティナ (@ymkm5456) March 7, 2020
#Fukushima50
泣けたなー
テレビでは流れない裏側を事実に基づいて再現されてて感動した
人間が自然を支配したと思い込んでいたけれど、そうじゃなかった
海外からの「トモダチ」作戦での助けが心温まりました— 嶌瑞希 (@water_tree27) March 15, 2020
映画『Fukushima 50』観た。泣けた、号泣、思い出してもまた泣ける。トモダチ作戦のくだりなど、一部不要かなと思える描写もあるが、全体的にここ数年で屈指の傑作だった。映画館で体を震わせるほど泣けたのは、この映画が初めてかも。#Fukushima50
— もっちー先生 (@mochy2010teddy) March 27, 2020
この作品で私たちは東北地震での原子力事故の裏側のどんなことが起こっていいたのかを知ることができました。
命がけで福島をそして日本の東北地方を守ってくれた人たちがいたこと。そして、その人たちの仕事への誇り。
共に働く仲間との絆、そしてふるさと・家族への思いなどたくさんの思いが詰め込まれた作品になっていた思います。
また同様に命がけで現場で作業をしてくれた自衛隊員の「民間の人が闘っているのに我々が撤収する訳にはいきません。国を守るのが我々の仕事ですから」というシーンにも目頭が熱くなりましたね。
米軍が「トモダチ」という作戦名の日本に援助物資を届けにくれたシーンでは、国を超えた人間愛も同時描かれていて、人間ですごいしすばらしいなと感じさせてくれました。
泣けるポイントがたくさんあり、多くの人が感動する作品になっていたと思います。
まとめ
今回は映画「Fukushima50」がひどくてつまらないという意見や泣けるという感想についてご紹介しました。
批判の声もあるようですが、震災時何が起こっていたのか、そしてその経験をどう伝えていけばいいのかを考えさせてくれるすばらしい作品だったのでないかと思います。
感動的なシーンも数多く散りばめられている作品ですので、たくさんの人に見て欲しい作品ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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