イタリア料理の「ズッパディペッシェ」という料理をご存じですか?
ナポリ料理で、アクアパッツァに似ている料理なのですが、今回は、ズッパディペッシェとアクアパッツァの違いと名前の由来や意味についてご紹介したいと思います。
目次
ズッパディペッシェとアクアパッツァの違いは何?
ズッパディペッシェとアクアパッツァとはどんな料理かまたその違いについてご紹介します。
ズッパディペッシェとは?
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ズッパディペッシェとは、イタリアの定番料理の一つです。
もともと漁師町の料理で、もともとは漁師のまかない飯的なメニュー。
鍋に魚介を入れて、トマトと白ワインで煮ただけの簡単料理です。
作り方としては、魚介類をオリーブオイルとニンニクでソテーして、白ワインを入れて煮ます。
沸騰してきたらトマトの水煮を入れ、塩で味付けするだけで完成!
簡単で、しかも魚介類のそれぞれの旨味が一体となって、なんとも言えないスープになります。
季節の野菜や余った食材を入れて作れば栄養満点で、冬の季節にはもってこいの一品です。
アクアパッツァとは?
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アクアパッツアの名前は聞いたことがある人も多いかもしれません。
魚を鍋に入れる時に、食材についた水が跳ねることから、アクア=水、パッツア=暴れるという意味でつけらたネーミングです。
アクアパッツアは現在、魚をオリーブオイルやにんにくでソテーし、あさりなどの魚介類を加え白ワインやトマト、水などで煮込んで作られることが多いようです。
使われる魚は鯛やタラなどの白身魚がよく使われますが、骨や皮から旨味がでるので、骨や皮がついた状態で料理するのがおいしくできるこつです。
作り方や材料などズッパディペッシェとほぼ同じような気がしますが、ズッパディペッシェとアクアパッツァはどこが違うのでしょうか?
ズッパディペッシェとアクアパッツァの違い
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ズッパディペッシェとアクアパッツァの違いがわかりずらいですよね?
本来のアクアパッツアの作り方は実は違うのです。
アクアパッツアの本来の作り方は、ブイヨンなどは使わず、丸々一匹の魚を水と塩やトマトだけで煮る料理です。
アサリやえびなどは入れません。なので、現在作られているアクアパッツアは本当はアクアパッツァ風もしくはズッパディペッシェと呼ぶのが正解です!
魚以外のアサリなどの貝類やえびなどを加えたものはズッパディペッシェと覚えておくといいかもしれません。
ただ、料理はいろいろアレンジされていくので、材料や作り方が曖昧で名前をなんと呼べばいいのか難しいですよね。
実際に魚介で作られた料理の多くも今はアクアパッツアと呼ばれており、Wikipediaにも
魚介類をトマトとオリーブオイルなどとともに煮込んだナポリ料理と書かれているので、
魚介を使ってもアクアパッツアと呼んでも問題ないようです。
クラシックなアクアパッツアは、トマトを使用せず、海水、少量の白ワイン、オリーブオイル、ニンニク、イタリアンパセリを必ず使って作るようです。
ズッパディペッシェ名前の由来や意味
ズッパディペッシェはもともと漁師が、売れ残った魚をオリーブオイルで焼いて、ビネガーと海水で作られたのが始まりです。
名前の由来は、「魚のスープ」とう意味の zuppa=スープ pesce(ペシェ)=魚からきているようです。
元々は南イタリアの漁師料理ですが、場所によって呼び方もさまざまあるようで、
アドリア海(イタリアの右側)の南部ではズッパディペッシェですが、トスカーナ地方の港町、
リヴォルノでは、郷土料理として、トルコ語で雑魚の意味である「カッチュッコ 」(Cacciucco)と呼ばれています。
また、イタリア語で Zuppare=「浸す」という意味もあり、ガーリックトーストなどをスープに浸しながら食べたりします。
zuppaはスープという意味ですが、昔は、固くなったパンをふやかすために浸すスープのことを指していたようで、最近は具材が多くスープが少ないスープをそう呼んでいるそう。
パンはスープ中に入れてあったり、または別の皿で提供されることもあるようです。
まとめ
今回は、ズッパディペッシェとアクアパッツァの違いと名前の由来や意味についてご紹介しました。
ズッパディペッシェはイタリアの魚のスープという意味の料理でした。
今はアクアパッツアとも呼ばれるようですが、本来の作り方の違いはあるようですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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