私たちがよく耳にするマリネという料理用語。
レストランのメニューなどにもよく出てくるので、魚や野菜を漬け込んだ料理となんとなくイメージできますが、同じような料理にエスカベッシュという料理があります。
同じような調理法なのにどこが違うのと思う人も多いのではないでしょうか?
今回はマリネとエスカベッシュの違いや料理についてご紹介したいと思います。
マリネとは
マリネとは、一般的には肉・魚・野菜を酢やレモン汁、ワイン等の調味液に漬け込む調理法または料理のことです。
マリネするという調理法やスモークサーモンのマリネのように料理名として使われることがあります。
フランス語ではマリネとは言わず、「マリナード」、英国では「マリネード」と呼ばれるようです。
マリネの言葉の由来は、食材を海水につける調理法から、フランス語の「mariné」で、海のという「marin」という言葉から来ていると考えられています。
マリネとは、素材に風味をつけたり、柔らかくしたりするための下ごしらえすることですが、マリネ液にに漬けたままでも食され、同じマリネという料理名で呼ばれています。
調味液の例としては、塩水・酢・ワイン・レモン・オリーブオイルなどが使われ、風味を良くするために香味野菜やハーブ、香辛料を加えることが多いようです。
漬ける時間は比較的短く、多くは発酵を伴いません。
日本の魚や肉を油で揚げたあと甘酢に漬けた料理の南蛮漬けもマリネの一種と言えます。
一般には南欧の調理法として知られていますが、中南米でもセビチェと言われ、世界中で食べられている料理法であり料理です。
マリネの調理法には非加熱・加熱・即席の3つがあります。
加熱・・・マリネ液に漬け込む材料を加熱し冷めてから漬け込む
即席・・・振りかけて風味付けをする
同じマリネでも、3つの調理法があり、それぞれの作り方で食感や風味など違いが出てきます。
エスカベッシュとは
エスカベッシュとは地中海料理の一種でエスカべシュ・エスカべチェとも言われます。
エスカベッシュは簡単に作れる地中海料理として親しまれている料理の一つです。
エスカベッシュという言葉はペルシア語が起源で、ムーア人がスペインに遠征した時に伝えられたと言われ、甘酸っぱいソースを使って作る肉料理の名前al-sikbajに由来しています。
エスカベッシュは魚を揚げたりゆでたりしたものを酢や柑橘系の果汁に浸し、一晩以上冷蔵庫で冷やした料理です。
マグロ・カツオ・イワシ等の缶詰や瓶詰で保存された魚を使って作ることもあります。
スペインでは鶏・ウサギ・豚肉のエスカベッシュも食べられているようです。
エスカベッシュの作り方は、一般的には白身魚を揚げてから、オリーブオイルやビネガーなどを
合わせたつけ汁に漬けて作ります。
揚げずに茹でて作ったり、他の魚やお肉を使って作る場合もあります。
日本の室町時代から江戸時代にかけてポルトガルやスペインのことを南蛮と呼んでいた時代に伝わった南蛮漬けの起源はこのエスカベッシュと言われています。
マリネとエスカベッシュの違いは何?
先ほど、南蛮漬けはマリネの一種であるとお伝えしました。
このエスカベッシュも西洋料理の味付けに仕上げた南蛮漬けのことです。
マリネはそもそも漬け込むという意味があり、エスカベッシュも揚げた魚を漬け込んでいるため、
マリネの一つと言えます。
明確な違いがあるわけではなく、マリネの中にエスカベッシュが含まれるということです。
ピクルスやカルパッチョなど似ている料理について
マリネやエスカベッシュに似ているカルパッチョやピクルスについてもご紹介します。
カルパッチョとは
カルパッチョはもともと、牛肉を薄切りにしたものにオリーブオイルやソース・チーズをかけたイタリア料理のメニューのひとつです。
カルパッチョは料理名で、酢やオリーブオイルとともに食べますが、こちらは漬けこんだ料理ではなく、かけた料理で食材は生というのが基本になっています。
もともとは肉料理でしたが、最近では鯛やサーモン、マグロなどを使ったものもカルパッチョと呼ばれています。
ピクルスとは
ピクルスは、基本、酢や砂糖、香辛料などを合わせた調味液に野菜を漬け込んだもので、日本でいう漬物にあたります。
ピクルスは酢を使い長期保存が可能で、マリネにも酢を使うことがありますが、長期保存するためではなく、風味をつけたり食材を柔らかくしたりするために使われます。
じっくり漬け込んだものがピクルスでサッと漬けたものがマリネですね。
まとめ
料理の名前は海外の料理からの由来が多く、いろいろな料理名があり、その違いはあいまいだったりしますね。
エスカベッシュは、西洋料理味の南蛮漬けで、日本の南蛮漬けやエスカベッシュはマリネの一種と言えるようです。
マリネは世界中で食べられるほど、人々にで好まれていいる料理のようですね。
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